Logic Proの新バージョンに求めるものは?

Logic Pro Xのレビューで「6年もメジャーアップデートしていないから新しいバージョンを出してほしい」という意見を見た。この意見自体は制作のモチベーションをDAWに頼り過ぎていてあまり共感できないものの、新バージョンが出るとすればどんな機能が欲しいかという視点を与えてくれる点で有益だった。

また、 新バージョンへの要望をまとめることはただ単にAppleに届けるだけが目的ではなく、自分のワークフローにおいて何がボトルネックになっているかを見直す機会にもなる。ということで、自分の希望を早速挙げてみる。

ピアノロールでのヴェロシティ変更をCubaseのようにマウスドラッグで手軽にできるようにして欲しい。(と言っても自分が知っているCubaseはVersion 4の頃だが)→つまりヴェロシティエディットがLogicでは若干難しいと思っているということ。これは前からそうだった。ヴェロシティツールがあることはあるし、ドラッグでできないこともないのだが、ドラッグした部分を次々と変更していくようなやり方ができないのが辛い。Hyper Editorがちょっとそんな感じだったと思うので、それをピアノロールでもできるようにして欲しい。

EXS24のリニューアル・機能強化。サンプラーとしての操作性をもっと上げて欲しい。詳細エディットウィンドウで波形表示と共に編集できたらとてもありがたい。Batteryくらい直感的にできるとすごく嬉しい。なお、各サンプルに対して独立にエフェクトをかけるところまで欲しいとは言わない。

EXS24プリセットの整理。自分の環境だけだったら申し訳ないが、デフォルトのプリセットの階層構造がちょっとおかしい。手動で直せばいいのか?

Tape Delayのステレオ化。

オーディオリージョンに対するタイムストレッチ等のグラニュラーシンセシスアルゴリズムの多様化と詳細パラメーターの簡便な変更。

インストゥルメント・トラックにインストゥルメントをアサインする際の選択メニューを設定からカスタマイズできるようにして欲しい(エフェクトはできるのに、どうしてインストゥルメントはできないの?)

Drum Kit Designerの各パーツのキーボードアサインをもっと自由に設定したい。

ノーテーション機能のさらなる強化。

あなたはどんな機能強化を求めますか?

MOTU ultralite mk3 hybridのmacOS Catalina対応状況進展なし+MacBook Pro・iPad接続時に起こったトラブル

2019年12月8日午前6時現在、MOTUの公式ページでは近日中に対応予定と書いてはあるものの、依然としてCatalinaにはアップグレードするなと告知している。(2020年1月9日 追記:2020年1月2日にCatalinaに対応したという告知が出ました。使用の際にはもちろんドライバのアップデートが必要。10.14までの場合はアップデートする必要はなし)

iPadやiPhoneを先に最新バージョンへ移行してしまったため、MacBook Proだけ古い状態だというのもなんか気持ち悪い。早く移行できたらいいなあと思っているのだが……

ちなみにiOS 13のiPadでmacOS Mojaveが入ったMacBook Proに接続したら、MacBook Pro側のアップデートを要求された。アップデートといってもOSのバージョンが変わるわけではなさそうなのでアップデートしている最中。プログレスバーが残り1分17秒で止まって嫌な予感……MacBook Proの排熱音も静かになり、何も仕事をしてなさそう。

そこで戯れにCommand + Qを押したらなんとインストールプログラムが終了! 本当に大丈夫か!?

iPadとMacBook Proを再び接続し直してみると、なんとiTunesにiPadが表示されるようになった。iOS 13のWi-fi接続問題といい、この件といい、AppleのOS周りが最近かなりグダグダになっている。一体どうしたんだろう。

Mac OSX Catalina関係メモ

これはあくまで個人的なメモであって、内容は一切保証しません。アップデートは自己責任で。(2019年10月21日現在)

This is nothing but my personal memo, so I don’t guarantee anything about this article.(2020.1.9)

## MOTU Ultralite mk3の対応状況:COMPATIBLE!!(Finally!!!)

The USB and “Hybrid” interface models listed below are compatible with macOS Catalina. Be sure to download and install the very latest shipping drivers for 10.15. You must install these latest drivers before you can use your MOTU product listed below with macOS Catalina.

https://motu.com/en-us/news/motu-and-macos-catalina/

Native Instruments:Compatible!

体系的な検証を実施した結果、Native Instrumentsは、すべての現行製品の最新バージョンとmacOS Catalinaの完全な互換性を確認いたしました*。

重要事項MASCHINE MK1、AUDIO 2 / 4 / 8 DJ、 AUDIO 2 MK1 およびTRAKTOR S4 / X1 MK1といったNIレガシーデバイスは、macOS 10.15では動作しません。

https://support.native-instruments.com/hc/ja/articles/360001890378-macOS-10-15-Catalina-Native-Instruments%E8%A3%BD%E5%93%81%E3%81%A8%E3%81%AE%E4%BA%92%E6%8F%9B%E6%80%A7

Applied Acoustic Systems:GOOD!

“The following instruments and effect are fully compatible with macOS Catalina.

AAS Player, Swatches, and all sound packs
Chromaphone
Chromaphone 2
Lounge Lizard EP-4
Lounge Lizard Session 4
Objeq Delay
String Studio VS-2
String Studio VS-3
Strum GS-2
Strum Session 2
Ultra Analog Session 2
Ultra Analog VA-2
Ultra Analog VA-3”

https://www.applied-acoustics.com/support/macos-catalina-compatibility/

Ableton Live 10:v10.1.2 is ready for it!(10.1.2なら大丈夫)

“Live 10.1.2には、Catalinaと完全な互換性があります。”

https://help.ableton.com/hc/ja/articles/360009770040-Live-10%E3%81%A8macOS-10-15-Catalina-%E3%81%AE%E4%BA%92%E6%8F%9B%E6%80%A7

Waves:Compatible(with V11)

プラグインはV11にて対応。

SoundGrid Studio、Studio Rack、LV1は未対応

https://www.minet.jp/support/none/macos-catalina-10-15/

Eventide:now working on(作業中)

Eventide plugins are fully compatible with macOS 10.15 Catalina.

https://www.eventideaudio.com/community/forum/plug-ins/macos-1015-catalina-support-info

Logic Pro X:Maybe OK

I could not find official statements on this so far, so I’m not sure if it’s OK to update to Catalina. But if you are using third party plugins, it seems you should be very careful.

(btw, I found a tweet about sidecar integration with Logic Pro X, which you can draw automations from iPad. It sounds great!)

 https://www.pro-tools-expert.com/logic-pro-expert/2019/10/7/macos-catalina-has-been-released-our-advice-is-to-think-carefully-before-updating

PSA: Why Logic Pro X users might want to hold off on Catalina

Source(情報源)

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横浜ボートシアター「洞熊学校を卒業した三人」無事終了。そして……

創作影絵人形芝居「洞熊学校を卒業した三人」が台風の直撃を避け無事に終了した。今回は広報面で予定通りにいかず迷惑をかけたが、関係者の方々のご尽力で全日満員御礼となって良かった。個人的には反省することが多いし残務もまだあるので、その辺の整理をつけて気持ちよく次の公演に向かいたいところである。Twitterとかでも既に申しておりますが、重ね重ねご来場いただいた皆様、関係者の皆様ありがとうございました。

次に控えた公演は9月1日の一人語り「にごりえ」である。「にごりえ」は数えたら今まででちょうど10回やっていた。つまり次は11回目である。一葉作品では多分一番やっていると思う。次が「十三夜」と「大つごもり」だろうか。全部好きな作品なのが嬉しい。

実は語りに音をつける仕事で、構想の段階では自分は音読をしない。なぜなら演者が語っているところを想像し、それにどんな音をつけるかということを考えながら読むからだ。そういう読み方をする時、自分の声は邪魔になる。

しかし、今回は気分転換ということで、まずは自分で声を出して「にごりえ」を読んでみた。

実はまだ半分くらいしか読んでない(全部声に出すと2時間くらいかかる)が、それでもやってみると黙読の時よりも内容がよく頭に入ってくる。そして、結果的にいくつか新たな音のアイディアを思いついた。読解が深まったせいか、それとも少し経験を積んだせいか?

自分が妙にこだわっているところや無意識的な癖は、マンネリに繋がりやすい。なんとなく気分が乗らない時などは意識して当たり前だと思っていることを変えてみると良い(かもしれない)。

さて、「にごりえ」について本当に書きたいのはここからで、それも自分の私的なメモである。せっかくだから、「にごりえ」に止まらず一葉作品の語りに対する今までの音作りの変遷を軽くメモしたい。

GR-55期

GR-55はRolandのギターシンセ。GKピックアップという専用のピックアップをギターにくっつけると各弦独立に演奏情報を拾ってくれる。その演奏情報を恐らく内部でMIDIデータに変換し、内部音源を鳴らすことができる。MIDI OUTもあったのでやりたければ外部MIDI音源も鳴らすことができる。

僕はGR-55のシンセ音源部分もまあまあ気に入っていたが、より気に入っていたのはモデリング音源である。ギターの生の音をハイレスポンスで他の楽器の音に変えるというものだ。レスポール、フェンダー、テレキャス(あったっけ?)等々の様々なエレキギターのモデリングに止まらず、アコギ、バンジョー、シタールなんかもあった気がする。しかもこのモデリング音源はオクターブシフトさせたり、もっと細かい音程の調整もできたように思う。死ぬほど作りこめるので、熱意に溢れている若者はぜひ一度触っておくと良いと思う(笑)内部エフェクターや音源のルーティングの融通がかなりきいたので、自分の音を作りたいという人はぜひ。

僕は本当にこのモデリング部分を気に入っていたので、のちにその機能だけ取り出したエフェクターも登場して、その時は買おうかどうか迷ってくらいである。

しかし、ある日、楽器屋に売ってしまった。なぜか……。それはGKピックアップがすぐに断線してしまうこと。そして、何よりもベロシティの感度の甘さ。強弱は演奏においてかなり大事な要素だ。自らのレベルアップを図るため、音色のバラエティや独自性を犠牲にしてでも演奏のレベルをあげるべきだと思った。語りというものとどう関わっていくか、という問題に対する一つの賭けであった。

GR-55を語りに使ったことで覚えているのは「軒もる月」だ。当時は影絵の「極楽金魚」をGR-55でやっていて、その流れで同時上演する語りにも使ったのだった。群馬などで使用した記憶がある。

M13期

M13はLINE6から出ている大仰なマルチエフェクターである。でかくていかにも堅牢そうな見た目をしている。4つのFXチェーンから自由にエフェクトを組み合わせて音作りができる。変態っぽい音が作れそうで期待したのだが、意外とスタンダードな音だった。次善の策としてM13にありがたくも付いているエフェクトのセンド/リターンを用いて変態的なエフェクトを挟むことにした。Red PandaのParticleとかをよく使いました。

他にもこの時期は色んなペダルをくっつけた。BOSSのOD-2、Empress EffectのEQ、MXRのEQ、SONUUSのVOLUUMなどなど。どんなシグナルフローだったかは忘れてしまった。

このシステムは「にごりえ」の初演以降しばらく使った。そして、この頃から歪ませるよりもクリーントーンで弾くことが圧倒的に増えた。

Guitar Rig(PC) 第1期

Guitar Rigはライブじゃ使えない、ってよく言われるじゃないですか。だからずっと使わないでおいたんだけど、どうせスタンダードな形で使うわけじゃないんだし、他の人が使えないというんだったらある意味チャンスじゃないかということで使い出した(ペダルボードだと荷物が増えて大変だというのもあった)。

Guitar Rigは恐らくM13よりは変態系な音が簡単に出せる。特にプリセットを用意すれば。しかし、使い慣れないうちは、声との帯域の被りをどうするかという問題と、ダイナミクスの問題という、二つの悪魔との格闘であった。

声との被りは前々からEQでなんとかしていた。この時もGuitar Rigに付属しているパラEQやグラEQでなんとかしていた。しかし声と喧嘩しないように大きい音を出すためにはどうにもショボい音を強いられてしまって、かなり悩んだものである。

先の問題が解決したきっかけは残念ながらはっきりとは思い出せない。しかし結論から言えば、自分の演奏技術の向上と、語り手の声の変化が大きかったように思う。それら二つの要因がきっかけとなり、自然と次のフェーズへと移っていった。

Guitar Rig第1期の状態で演奏していたのは意外と最近までで、恐らく2018年12月が最後である。一応現状関わった樋口一葉語り作品全ては一度このシステムで演奏された。

Guitar Rig(PC)第2期

Guitar Rig第2期の直接的なきっかけは、記憶が曖昧だが恐らく稽古中に「もっと出すとこは出してくれ」と言われることが増えたことにあるように思う。主張の強い音を出すためには、今まで削りまくっていた中低域をフラットに近づけることくらいしかなかった。そんなわけで、段々とEQの設定が変わっていき、ついにはほぼフラットになってしまった。以前からすれば全く考えられない変化である。

何故こんな変化が訪れたのか。稽古中のダメ出しから逆算して考えると、これは語り手の声が強くなったからだ。音作りというのも関係性で随分と変わるものだなと思う。

このダメ出しで自分の演奏スタイルもかなり変化した。エフェクトの自作プリセットに頼らず、自分の手と足(エクスプレッションペダル)でダイナミクスを調整するようになった。おかげで語りに対する反応はかなり高くなり、より状況に即した音付けができるようになった。

このスタイルで演奏したのは今のところ、2019年3月の「十三夜」「大つごもり」が最初で、同年6月の「わかれ道」「この子」「闇桜」2度目。まだまだやり始めたばかりだ。

今年9月の「にごりえ」もこのスタイルでやりたいと思っている。我がことながら、どうなるか楽しみだ。


(ちなみに、以上の音作りとは別に、アンプ/スピーカーの変遷にもそれなりの量があるのだが、それはまた別の機会に譲るとする)

(語り作品には省略されたものも複数ある……が、自分用のメモであることから勘弁していただきたい)

カリガリ博士

「洞熊学校を卒業した三人」の初演が迫っている。初演というのは結構しんどい。特に現代劇は作品ごとにスタイルを都度見つけていかなければならない宿命を背負っている。何か既存のものをあてがうことは簡単だが、そこから一歩でも踏み出そうとすると虚無にも似た広大な地平が広がっている。アイディアにも増して、技術的に可能なのかという問題も常に頭を悩ませる。

以上のように問題山積の状況下、本当はこんなことを書いている暇に作業しろという感じではある。しかし、昨日、「カリガリ博士」を観てしまった。観てしまったと言っても1時間程度の作品だからそこまで大した時間ではない。そして、観てしまったからには感想を書こうと思う……

「カリガリ博士」は1920年の作品ですでに著作権が切れているらしい。しかも、(オリジナルはどうか知らないが)音楽もクラシックからなので完全に著作権フリー。Amazonプライムには打って付けの映画だ。

まずこの作品はセットが面白い。こんな形の窓ってあるのか?という斜めに傾いた窓をはじめ、モダニズムだかキュビズムだか近未来だかよくわからない妙な舞台装置のオンパレード。白黒のわかりづらい映像で見栄えと視認性を確保するため、わざと変な舞台装置にしているのかと察しながら観ていたが、エンディングの後、本当の意図は別のところにあったのだと納得した。作品の物語と美術のスタイルに統一感があるというのは素晴らしい。自分の舞台音楽もこうありたいもの。

作品のWikipediaを読んで思い出したが、演技の誇張も印象的だった。これにもやっぱり物語と関連づけられた意味がある。確かAmazonプライムのコメントで、マリリン・マンソンを初めいろんな人が「カリガリ博士」をアイディアを下敷きにしてビジュアルイメージを作っているという話もあった。記憶を辿ると確かにそうだろうな、という感じはする。

1920年の作品にネタバレもへったくれもないかもしれないが、ストーリー的には大きなどんでん返しがあるので詳細は省く。途中、ちょっと話が飛んでいるような気がしてシーンの意味がわからなくなる瞬間もあった。でも、終わってみれば「まあ、ああいうことなのかな」と察しはつくので、途中で投げ出さず最後まで観ることをお勧めします。

ミキシングとマスタリング

動画のBGMを一つ完パケしました。動画に名前は出しませんがそのうち世に出るはずです。色々と忙しい中の作業だったので、終盤は目眩でダウンしたりもしましたが、音楽で目眩するなんて幸せな身分だなと思います。

いわゆる「ポスプロ」に属するミキシングやマスタリングは、作曲・レコーディング・編曲を終えた後のヘロヘロな状態から始めなければいけないため、身体的にしんどいことが多いです。本業のエンジニアでない身としては、極力簡単にこれらの工程を済ませないと過労死しかねません。

とはいえ、ミキシングはアレンジとも直結する作業なので手抜きはできず、ギリギリまで試行錯誤を繰り返しながらフェーダーをいじったり、エフェクトを抜き差しします。僕の感覚ではアレンジとミキシングは完全に地続きで、はっきりと分離することは難しいです。

一方、マスタリングはミキシングの段階である程度自分の意図が達成できていれば、あんまり色をつけない方が良い仕上がりになり安いです。下手にアナログシミュレートのプラグインを差したりすると、変な歪み方をしてしまいます(特に、周波数帯域が特定の箇所、例えば中低域に偏ったミックスの場合)。

ここ数年?くらいでマスタリングのプラグインにはとてつもなく便利そうなものがいくつか出てきています。iZotopeのOzone、AudifiedのMixChecker、SamplemagicのMagicABなどなど。時短のために導入すべきかな、と思いつつそのままになっております。

導入すべきか迷っているうちに……というものは本当に色々あります。今最高に悩ましいのはmacOSの最新版(Mojave)です。数年前までは使っているソフトウェアの対応状況が確認できたらさっさと移行していたのですが、最近は予定が詰まっているせいもあり、なかなかアップデートに踏み切れないでいます。そうこうしているうちに、一番新しいOS(Catalina)が発表されてしまいました。iPadをサブディスプレイにできる機能がむちゃくちゃ便利そうなので、これは発表後条件が整ったら、一つバージョンを飛ばしてアップデートするかな?と目論んでます。

あとは日本の古典全集。50冊くらいのセットが古本で買いたいなと思ったものの、置き場所どうするんだ、というところで思考がストップ中。

Adobe Premiere Proで(ちょっとだけ)nanoKONTROL2を使う

ちょっと前に書いたソフトシンセでマウスを使いたくない病が動画編集にも感染して、MIDIコントローラーでPremiere Proの操作ができないか調べてみました。

Adobeのヘルプなどを見たら幸運にもできるようなことが書いてありました。しかし具体的に手持ちのnanoKONTROL2ならどんな風にやればいいのかという情報が全然ないのです。ちまちまといじっていたらそれなりに使えるようになったのでここにわかったことを書きます。使う人が少ないからなんだろうけど、あまりにも具体的な情報が少ないので載せておきます。

自分用のメモなので情報は雑です。あらかじめご了承ください。

ちなみに環境はPremiere Proは2018年Macバージョンです。

nanoKONTROL2の起動モード

まず最初にnanoKONTROL2の起動モードはAbleton Liveでやりました。Protoolsモードが意外と(?)全然ダメで、次にLiveモードで起動したらそこそこ行けたので他のモードは試してません(なので、他のモードの方が良い結果になることはあり得ます)。なお、nanoKONTROL2の起動モードについてわからない方はnanoKONTROL2のマニュアルをググってみてください。

以上お含みおきの上で、まずは成果報告から。

成果

  • 「SET」のボタン二つには機能が割り当てることができない。
  • Cycle, MARKER SET, MARKER←, MARKER→には任意の機能を割り当てることが可能。
  • 巻き戻し・早送り・停止・再生・録音はそれ相応のコマンドが固定で割り当てられる。
  • フェーダー・パンポット・ソロ・ミュートは音声トラックに自動的に割り当てられる(おそらく8トラック分)

つまり、実質的に自由に機能をアサインできるボタンはCycle, MARKERSET, MARKER←, MARKER→の4つだけ。それでも使う価値があると思うかどうか……結構微妙?まあ、割り当て次第でそこそこ使えるかもしれません。

以下、具体的な設定。

Premiere Proの設定

以下の設定を済ませた上で、

・まず、『 環境設定>コントロールサーフェス 「追加」』をやる
・ デバイスクラス:Mackie
・デバイスの種類:Logic Control
・MIDI入力:nanoKONTROL2 SLIDER/KNOB

Premiere Proで表示されるMackie Control プロトコルとnanoKONTROL2の割り当て対応

Premiere Pro / nanoKONTROL2

Marker / MARKER ←
Nudge / MARKER →
Cancel / MARKER SET
Cycle / CYCLE

機能を割り当てする画面ではPremiere ProのMackie Controlプロトコルのみが表示されているので、Premiere ProでMarkerと表示されていたらnanoKONTROL2のMARKER←だな、と考えればよいということです。NudgeだったらnanoKONTROL2のMARKER→。以下略。この4つによく使う機能を割り当てればそれなりに便利……かな?

その他のボタン・フェーダー等の動作状況

巻き戻し・早送り・停止・再生・録音

巻き戻し・早送り:音声つきの逆再生・再生(何度か同じ方向のボタンを押すと速さが変わり、ある程度の速さになると音声は再生されなくなる)

停止:再生中なら停止してくれる

再生:止まっているときに押すと再生、再生しているときに押すと一時停止

録音:再生中に押すとアクティブになっているトラックでオーディオ録音が始まる(ちゃんと確認してない)

フェーダー・パンポット・ソロ・ミュート

おそらく1〜8までのトラックのオーディオミキサー的な操作が可能(Premiere Proデフォルトの数トラックでは完全に動作していた。8トラックまで増やした際に全部ちゃんと動くかどうかは確認していない)。

(個人的には動画編集でこんなにオーディオトラックいらないので、この部分を他の機能にアサインできたらいいんだけどなあ)

KONTAKTにEXS24のプリセットを読み込む方法

普通に読み込もうとすると強制終了

Native Instrumentsのサンプラー、KONTAKTはHALionやGigaStudioなど様々なフォーマットのプリセットを読み込むことが出来るらしい。そして当然我らがLogic ProのEXS24もいけるだろうと思って読み込んでみたら即座に強制終了……

検索したらマニュアルにも自信満々で読み込み方法が書いてあるけど全然ダメです。

NIには頑張って仕事してほしいところですが、調べたらすごい人が原因と対処法を調べてくれていた。ありがたい!

https://www.native-instruments.com/forum/threads/loading-exs-instruments-broken-solution-provided.325128/

備忘録とこの件について日本語情報を増やすため、上記リンクの内容を参考に原因と対処法を書きます。自分がMac使いなのでWindowsの場合については割愛していますが、上のリンクで問題解決に導いてくださった方はWindowsユーザーっぽいのでWindowsの方はリンク先を参考にしてみてください。

原因

KConvert.bundle(WindowsだとKconvert.dll?)といういかにもKONTAKT用に変換を担っていそうなファイル。KONTAKT5.1.0より新しいバージョンのKConvert.bundleが悪さをしているらしい。

対処法(Mac)

まず、KConvertのインストール先はここ。

/Library/Application Support/Native Instruments/Kontakt 5/

ここにあるKConvert.bundleを以前のバージョン(KONTAKT5.1.0)で上書きすれば良い

じゃあその以前のバージョンってどこから取ってくるの?ここです。

https://www.native-instruments.com/en/support/downloads/update-manager/?q=kontakt&t=updates

KONTAKT有償バージョンを持っている人だったら当然アカウントを持っているはずなのでログインすれば検索画面が出てくる。そこでKONTAKTと検索すれば5.1.0のダウンロードリンクが出てきます。

で、落としたdmgファイルをダブルクリックするとパッケージが出てくるので、右クリック(コンテクストメニュー)から「パッケージの内容を表示」して深い階層に入っていく。

KConvert.bundleがある場所はContents>Packages>Kontakt 5 System Extensions.pkg>Contents>Archive.pax.gz

Archive.pax.gzは圧縮ファイル。Macならダブルクリックすると勝手に解凍が始まり、僕の環境の場合はダウンロードフォルダに解凍結果がポンと出てきた(解凍先がどこになるか不安だったらArchive.pax.gzをどこか適当な所に移動して解凍する)。

で、解凍してできたNative Instruments>Kontakt 5の中にKConvet.bundleがあります。このKConvert.bundleを以下にコピーすればOK。

/Library/Application Support/Native Instruments/Kontakt 5/

結果

めでたくクラッシュせずに読み込めるようになりました。

しかしまだ課題はあります。

早速LogicのEXS24ファイルをいくつか読み込んでみたところ、

  • 普通に読み込める音源
  • サンプルのマッピングがうまくいってなさそうな音源
  • 読み込めても音が鳴らない音源

この三通り存在することがわかりました。まあ、だいたい他社フォーマットの読み込みをするとなんかイマイチな感じになることが多いので、どの辺まで妥協するかが肝心。本気で対処しようとしたらKontakt Scriptに手を出さなきゃいけないだろうし。

僕個人としては代替可能かも知れない程度の仕様の不完全性を直すために不慣れなことを勉強するのは嫌だから、現時点で使えないプリセットは潔く諦めますが、奇特な方がいつかEXS24とKontaktのコンバートを完全互換にしてくれることを祈って筆を置きます。

(Ableton LiveでEXS24を読み込む件も誰か改善してくれると嬉しい!もっともAbletonの方がKontaktより全然良い感じで読み込んでくれてますが)

ソフトシンセによるマウス酷使から体を守るための悪戦苦闘

まず最初に、横浜ボートシアター「樋口一葉作品を語る」3月10日(日)大森公演が無事終わりました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。知り合いの方、初めての方も含め、終演後に声をかけていただき嬉しかったです。「以前の公演ではあなたの音は邪魔だと思っていたが、今ではあなたの音じゃないと駄目なんだと思うようになった」という過分なお言葉もいただきました。照手(愛護の若だっけ?)の台詞に「文にて人を殺すとはこのことか」みたいなものがあったかと思いますが、これを言われた時、間違いなく僕は殺されました!

さて、本題(の前置き)。

最近マウス作業が多く、右肩甲骨の張りが尋常でない。マウス作業増加の背景には色々理由はあるのだが、現在一番の原因は、ソフトウェアシンセサイザーの音作り。

ソフトウェアシンセというのはPCの中で使えるバーチャルなシンセサイザーのこと。PCでの音楽作りがもはやデファクトスタンダードと言っても良いくらいの時代になった昨今では、「有償・無償」「減算・加算・ウェーブテーブル方式」等々膨大な種類が存在している。

ハードウェアのシンセサイザーを一台買うのに比べればソフトウェアシンセは省スペース(PC一つあれば良い)だし、比較的値段も安かったりするので、居住空間が狭い日本人にはとてもありがたい。

我らの身体を蝕むソフトシンセの例

Massive

今いくつか研究しているシンセの一つ、Native InstrumentsのMassiveというド定番シンセは、とにかくパラメーターが多い。

このスクリーンショットで見えているのだけで28個白いノブがあるが、それらを制御するモジュレーション部分にもたくさんノブやらボックスやらがあり、しかもこのスクリーンショットの画面においてもノブ以外でイジれるところはまだまだたくさんある。多すぎていちいち数えたくない。ただ、「たくさん」イジれる場所がある、とだけ言っておきたい。(もしこれがハードウェアシンセだったらどれくらいの大きさになるんでしょうね?)

Operator

次に、Ableton Liveという音楽制作ソフトウェアに入っているOperatorというシンセ。これもスクリーンショットでざっと数えてノブが22。しかしこのシンセはボックスやら数字で表示されている箇所やらが大体全部数えられるので、やはりイジることのできる箇所は「たくさん」なのである(ところでNative Instrumentsと比べると、Abletonのレイアウトは無駄を廃していてとても見やすいなと思いません?)。コンパクトな外見のクセして相当たくさんパラメーターがついている!

ちなみにこのシンセにも、スクリーンショットでは隠されている部分が7箇所存在し、そこにも相当量のパラメーターがある。合計でいくつあるか数えきる前に寿命が尽きそうです。

FM8

あと、今はまだイジってないですがそのうち研究したいと思っているNative InstrumentsのFM8。

左のメニューっぽいところをクリックするとそれぞれ違う画面になって、知的好奇心とゲンナリ感が同時に湧いて頭が混乱します。

対策(本題)

さて、実はここからが本題。以上で見てきたように、現代のソフトウェアシンセサイザーの多くは、イチから音作りをする場合ものすごい量のマウス作業が発生してしまう。こういうことを1日中やっていると、腕がシオマネキみたいになるか、その前に肩腕が壊れるか、というレベルで酷使してしまう。

こういう事態をもちろんメーカー側は把握していて、例えばNative InstrumentsやAbletonなどはマウスでの作業量を減らしてくれるような、使い勝手の良い自社製コントローラーを販売している。しかし、コントローラーとして潰しが効かないんじゃないかという疑念や、専用のものを買うなんてなんか癪という気分的な問題もあり、購入にはいたらず(ちなみにAbleton Liveに特化したコントローラー、NovationのLaunchpadは2種類持っていますが、これは別枠)。

考えられる限り、そういう人が取るべき方策は三つ。

  1. マウス作業を減らせるようなコントローラーを導入する(今回はiPadアプリ等のタッチスクリーン系コントローラーは除外)。
  2. マウス作業そのものが身体的負担の少ないものになるよう投資する。
  3. 自分でケアする/マッサージ・整体などに行く。

自分は3.の自分でのケアを主軸にしつつ、ちょっと前は2.にあたるようなトラックボールも使っていた(しかし壊れた)。

1.の筆頭に当たるMIDIコントローラーはあくまでオートメーションを書くときなどが主体で、マウス作業を楽にするという発想ではやってこなかった(それで十分だった)。

しかし、先述の通り最近はマウスでの作業量が異常に増えたので、とうとう体が悲鳴をあげつつあり、昨日などは息を吸っただけで右肩が痛くなるくらいまで悪化してしまった。流石にこれはヤバい。

というわけで、自分なりに対策を考えた。

トラックボール

まず最初に、トラックボールを使う。これで実際どれくらいの負担軽減になるかはわからないが、身体的な問題だけでなく省スペース性も同時に達成できるので導入決定。

MIDIコントローラー

次に、マウス作業を減らすためにMIDIコントローラーを使う。特定のソフトウェアを対象にしたものだと先ほど書いたように若干心理的に微妙なので、今手持ちのもので一番良さそうなものを見繕って見た。まず良さそうなのは、BEHRINGERのBCR2000。言わずと知れたツマミお化けのMIDIコントローラーである。机に収まるかな……という問題を別にすればなかなか良い。

これをどういう風に使うかが問題だ。

サードパーティー製シンセの場合

まず、MassiveはMIDIコントローラーの割り当てを保存できる(っぽい)。複数トラックにMassiveをロードしてもその都度同じコントローラーのツマミでパラメーターを変更できる(っぽい)。だから、複数トラックにMassiveを立ち上げた際特に工夫しなくても、同じコントローラーの同じツマミで同じパラメーターをいじれる(っぽい)。

次にFM8。Massiveと違って右クリックしてもMIDI Learnのメニューが出てこないので注意。右上NIのロゴ左にあるMIDIジャックのアイコンを押すとMIDIラーンモードに入る(ここまでググって確認済み)。そして、アサインした結果が右側のダークな表にリストとして出てくる(はず)。SaveとかLoadボタンがあるので、コントロールの方法を保存できる(はず)。だから、複数トラックにFM8を立ち上げた際特に工夫しなくても、同じコントローラーの同じツマミで同じパラメーターをいじれる(はず)。

以上のDAW付属でないサードパーティー製シンセ(と言ってもNative Instrumentsだけだが)についてはコントローラーを快適に使う目処がついた。

DAW付属のシンセの場合(Ableton Live)

さて、次はOperator。Ableton LiveのMIDI CCアサインは一つのCCメッセージ(つまりはMIDIコントローラーのノブ一つ)につき特定のトラックの特定パラメーターという縛りが課されるため、複数トラックに立ち上げたOperatorを自在に操るということは難しい。

結論から言うと、Ableton Liveのシンセを気楽にMIDIコントローラーでエディットしたいという場合は、Remotifyという会社のControl Surface Studioというアプリを使うのが(時間も含めた)費用対効果が高そう。

https://remotify.io/product/control-surface-studio

仮にこいつを使わない場合どうするのがマシなのか考えてみる。

  1. 新規プロジェクトのトラックにOperatorを立ち上げる。
  2. 気の赴くままにMIDIアサインする。
  3. その状態でプロジェクトを保存し、以後この音作り用プロジェクトで音作りをする。

この場合の難点はもちろん音作りを別プロジェクトでやらなきゃいけないことにある。トラックを作るときに一から新しい音を作る必要性に駆られた際、結構不便。どうしてもサードパーティー製のシンセを使う頻度が増えそうだ。

DAW付属シンセの場合(Logic Pro X)

ちなみに、Logic Pro Xだとプロジェクトを跨いだMIDIコントローラーの割り当てが可能で、割り当てのプリセットの保存・読み込みもOK。ただ、同じシンセを複数トラック立ち上げる場合は音作り用のトラックでエディットを済ませた後にプリセットを保存→別トラックで新規立ち上げ→プリセット読み込みといったワークフローにする必要がありそう。まあ、これくらいだったらそこまで不便に感じなさそう(多分もっと突っ込んだ設定もできるだろうけど)。

余談

ソフトウェアシンセが大量に溢れる昨今、ハードウェアシンセ/エフェクター/ミキサーがいまだに好まれるには音以外にも上記のような事情がありそうだなと思いました(ハードシンセは体に優しい!?)

ところで、パラメーターが多いシンセは、複数のパラメーターを同時に動かすためのメタパラメーターみたいなものがあり、それをMIDIコントローラーにアサインしてね、と言わんばかりの設計になっていることが多いようです。しかもそのメタパラメーターは8つであることが多い。これは人間の認識の限界に基づいた設計なのかなあ、なんて感じます。

Logic ProのAlchemyは他のDAWでも動くようにして欲しいと切に願わせるシンセなのに、Logic ProはRewireのスレーブにならないんで悲しいです。まあ、Logic→Abletonの順で立ち上げてAbletonからIACバスでMIDIを送り、Logic側の発音をループバックしてAbletonに持ってくればとりあえずAbletonでMIDIを制御しつつ録音も可能ではあるのだけど……。

なお、一度ハードシンセを手元に置いて触っておくと、音楽制作のワークフローの見直しもできてとても良いということが最近わかりました。ハードシンセもとても良いものです。

新鮮であるとはどういうことか?

前回の自分の投稿のように、ともすればすぐに冷笑的になってしまうくらい情報が溢れかえった現代において、心の新鮮さを失わないようにするにはどうすれば良いか? 文脈を意識する(「文脈を味わう」とも言えそうだ)、というのが前回提示された一つの解決策である。

クラシックの現代音楽において古楽が大きく盛り上がっているのも、古楽が一度失われているという「文脈」あってこそのものだ。その文脈において、演奏家、楽器製作者(復元者?)、聴衆、音楽史家などにとっては、「古楽」はとても新鮮なものと感じられるだろう。

一方で、アイディアの面でオリジナリティを発揮することが至難の業である一作曲家としてはどんな「新鮮さ」が期待できるだろう?

客観的な「新鮮さ」というのは、本当に大変なことである。変なことをやれば良いというものではないし、大体において変なことというのはやっぱりどこかの誰かが既にやってしまったものだ。

変なことが絶対にダメとも言い切れないが、その線でやっていくのが厳しいとなったら、今まで他の誰かが通ってきた道を多少なりとも踏むことになる。

そういった踏み固められた道をどう踏むか。その点に全てがかかっている。この「どう(HOW)」と「道(手法・手段)」に関わるパラメータは無数に存在する。ここでいう「どう(HOW)」はどちらかというと音楽の実質的内容ではなく、社会状況などの文脈において自己や作品をどう位置付けるかといったような意味で、「道(手法・手段)」は楽器や理論その他の音楽の具体的内容に関わるものと考える。

現在は「道(手法・手段)」をポストモダン的にガラポンして組み合わせた表現は音楽に限らず非常に多いような気がする。なんでもかんでも組み合わせれば良い、という発想だ。

しかしながら、僕は社会状況や自己が「どう(HOW)」作品に関係あるのか、という部分を抜きにして創作をすることができない体(?)になってしまった。それは横浜ボートシアターのおかげでもあるし、自分自身がもともと創作を自己満足的かつ切実な営為と位置付けていたからでもある。

しかしいかに切実であろうとも、自己満足なだけの創作物は発表する意味がない。発表するからには、それが社会や自己とどう繋がっているのか、別に内容が社会的であれということではなく、社会に投げ込んだときにどんな新鮮さを持ちうるか、ということを少なからず意識しなければならない。

創作というのはそういう意味でとてもしんどいが、ロベルト・バッジョも二つ道があればより困難な方を選べと言っていたし、確かお釈迦様も似たようなことを言っていた。偉人たちの背中を追って日々精進するのみである。