ミキシングとマスタリング

動画のBGMを一つ完パケしました。動画に名前は出しませんがそのうち世に出るはずです。色々と忙しい中の作業だったので、終盤は目眩でダウンしたりもしましたが、音楽で目眩するなんて幸せな身分だなと思います。

いわゆる「ポスプロ」に属するミキシングやマスタリングは、作曲・レコーディング・編曲を終えた後のヘロヘロな状態から始めなければいけないため、身体的にしんどいことが多いです。本業のエンジニアでない身としては、極力簡単にこれらの工程を済ませないと過労死しかねません。

とはいえ、ミキシングはアレンジとも直結する作業なので手抜きはできず、ギリギリまで試行錯誤を繰り返しながらフェーダーをいじったり、エフェクトを抜き差しします。僕の感覚ではアレンジとミキシングは完全に地続きで、はっきりと分離することは難しいです。

一方、マスタリングはミキシングの段階である程度自分の意図が達成できていれば、あんまり色をつけない方が良い仕上がりになり安いです。下手にアナログシミュレートのプラグインを差したりすると、変な歪み方をしてしまいます(特に、周波数帯域が特定の箇所、例えば中低域に偏ったミックスの場合)。

ここ数年?くらいでマスタリングのプラグインにはとてつもなく便利そうなものがいくつか出てきています。iZotopeのOzone、AudifiedのMixChecker、SamplemagicのMagicABなどなど。時短のために導入すべきかな、と思いつつそのままになっております。

導入すべきか迷っているうちに……というものは本当に色々あります。今最高に悩ましいのはmacOSの最新版(Mojave)です。数年前までは使っているソフトウェアの対応状況が確認できたらさっさと移行していたのですが、最近は予定が詰まっているせいもあり、なかなかアップデートに踏み切れないでいます。そうこうしているうちに、一番新しいOS(Catalina)が発表されてしまいました。iPadをサブディスプレイにできる機能がむちゃくちゃ便利そうなので、これは発表後条件が整ったら、一つバージョンを飛ばしてアップデートするかな?と目論んでます。

あとは日本の古典全集。50冊くらいのセットが古本で買いたいなと思ったものの、置き場所どうするんだ、というところで思考がストップ中。

畑違いの役者というポジションで責任を負った結果、得た教訓

3月10日(日)、17日(日)に横浜ボートシアターの公演で音楽をつけます。詳細はこちら。現在年度末的な作業他をやりながら仕込み中。


僭越というか場違いというか、2年ほど前に一度だけ役者として舞台に立たせていただいたことがある。作品はとても素晴らしかったものの、個人的にはボロボロでどうしようもなかった。しかし、取り組んだ期間において色々と得るものがあった。以下は当時のメモに手を入れたもの。


役者はとにかく人並み以上に体を大事にしないといけない。例えば風邪を引いてもとりあえず演奏はできるが、役者は声を使うので風邪を引いたら相当ヤバい。

役者としての期間を過ごしたことで得た一番のものは、体の状態に敏感になるということ。 自分の体がまずい方向に行っているな、ということに以前よりも早く気づけるようになったので、少しずつではあるが、体の問題、声の問題に改善が見られるように思う。

体と声は表裏一体で、体の状態が違えばかなり声の出方がかなり違うということが実感としてわかってきた。また、声をよく通るように出すときの体の支えが、身体のみならず、精神にとっても落ち着きをもたらすことがわかってきた。良い声を出そうとすれば必然的に良い体へと近づくのではないか。

それから、体の変化に敏感になったおかげで、眠気に対する力技ではない対処ができるようになった。自分の場合、目の乾き、目の筋肉等も含めた身体のどこかの緊張と凝りなどが眠さの原因であることが多い。

このように体に対する気づきを与えてくれた劇団に感謝している。


畑違いのことで重大な責任を背負うことというのはあまりないことだが、機会があれば受けてみるべきなのかもしれない。自分の普段のポジションにはない新たな気づきが得られるからだ。